フルートは金属製でリードもないのに木管楽器?

2014年12月27日

フルートのリード?

フルートの唄口

フルートの唄口部分

前回、木管楽器と金管楽器の区別は木製であるか金属製であるかは関係なく、リードを使って音を出すか演奏者の唇を使って音を出すかで決まる、というお話をしました。

鋭い方はもうお気づきかもしれませんが、その時の記事で金属製の楽器なのに木管楽器であるサックスとフルートを引き合いに出していながら、途中からフルートをフェードアウトさせてサックスの話オンリーにしています。

木管楽器はリードを使う管楽器などとのたまっておきながらなんですが、フルートはリードは使いません。

しかも、フルートにも一部木製のものもあるとはいえ、洋白や銀など金属製のものが一般的です。

それでもフルートは木管楽器です。

リードも使わないし木製でもないし、木管楽器である要素が何一つないのに、木管楽器扱い。

今回われわれナルガッキ探検隊は、その謎に迫ることにした……!

その正体はエアーリードにあった!

管理人、申し訳ないことに関係ないことを長々と書いてしまうクセがあるので、今回は単刀直入に言いましょう。

フルートはエアリードと呼ばれるリードを使って音を出しています。

ええ、あのエアーです。エアギターと同じエアーです。

フルートにも日本エアフルート協会が開催するフルート無しでフルートを吹いているフリをする全世界エアリード大会という嘘みたいなものが年に一度開かれ、優勝者には本物のフルートがプレゼントされます。

ごめんなさい嘘です。

早速わけわかんないこと言ってスミマセン。

でも、エアリードというのは本当です。

エアリード、つまり空気のリードです。

フルートは空気のリードを使って音を出しているので木管楽器ですよ~、ということですね。

う、うさんくせ~。っていうかうさんくせ~上にこじつけくせ~。

ちょっと本音が出てしまいました。失礼。

エアリードとは

エアリードとは、物体のエッジの部分に息が当たった最の空気の渦上の流れ(渦流)を利用し、音を出す仕組みを言います。

物理的なリードが存在しているわけではないため、ノンリード や 無簧(※)などとも呼ばれます。
(※むこう。簧がリードの意)

管理人がふざけすぎてたので信じられないかもしれませんが、本当にそういう理屈で音が出ているんです。

ビン笛なんかも仕組み的にはエアリードで音が鳴っています。
(ペットボトルでも同じ要領で吹けます)

フルートの場合唄口、ビン笛の場合はビンのフチに下唇をつけて吹きますが、これは単純に唄口やフチのエッジとの位置関係を固定するためで、つけた唇の振動で音を出しているわけではありません。

エッジに吹き込んだ息をエアリードにして音を出しているので、フルートは木管楽器である、というわけです。

フルート・リコーダー豆知識

ちなみに、小・中学校での学校教育でもお馴染みのリコーダーもエアリードによる木管楽器です。

実は昔はリコーダーもフルートと呼ばれていた時期がありました。

今の横笛タイプのフルートは横笛フルートと呼ばれ、縦笛タイプ、つまり現代のリコーダーは普通にフルートと呼ばれていました。

あまり似た感じはしないフルートとリコーダーですが、実は結構似た楽器だったりします。

まとめ

・結論:フルートは木管楽器である。

・他の木管楽器のように物理的なリードではないが、唄口のエッジ部分を使ったエアリードを利用して音を鳴らしている。

管理人が冒頭でふざけすぎてしまってなんだか説得力がなくなってしまいましたが、エアリードも理論上ではリードとして分類されているもの。

物理的なリードはなくともエアリードというリードで音が鳴っているので、フルートも木管楽器という分類に入る、というわけですね。

なお、冒頭でも書いた通り、管楽器の素材が木管楽器 / 金管楽器の分類に関係しないというお話は前回しております。

下記関連記事のリンクから飛べますので、まだお読みでないと言う方は是非こちらも併せてお読みになってみてください。