【ウクレレペグ】ギアペグとストレートペグの違い

2014年7月23日

ギターとはちょっと違う? ウクレレのペグ

ウクレレのストレートペグとギアペグ

画像左がストレートペグ。右がギアペグ

ウクレレも他の弦楽器と同様ペグを使ってチューニングをするのですが、そのペグがちょっと変わっています。

ウクレレでもギターと同じくギアペグを使ったモデルもありますが、実はギアペグのものは普及し始めたのは割と最近で、以前はストレートタイプのものが主流でした。

中古など古いウクレレを見ると、前のオーナーが交換していない限りはほぼ全てストレートタイプのものがついています。

チューニング方法も大事ですが、まずは基礎知識としてこの二つのペグの違いについて知っておくといいでしょう。

ストレートペグの特徴とメリット・デメリット

ウクレレストレートタイプペグ

ストレートペグを搭載したヘッド。表側からはツマミは見えない。

ペグのツマミがペグポストから直線状にヘッドの裏に生えている形で、表から見えないタイプのものをストレートペグと言います。

前述の通り、ウクレレではギアの入っていないストレートペグが使われていることが多いです。

ウクレレストレートタイプペグ 裏面

ヘッド裏から垂直に生えているような形。

特にウクレレに触る前にギターをやったことがあるという方は慣れるまで少し戸惑うと思いますが、ツマミを回した分そのままペグポストが回り弦を巻くので、ちょっと動かしただけでかなり音程が変わります。

ストレートペグのメリット

ストレートペグはその名の通りツマミを回した分だけストレートにペグが回って弦を巻いてくれるので、慣れてしまえばどんなに弦が緩んでいても素早くチューニングが可能な点が特徴です。

ペグ本体が軽量なので、ペグの重さでヘッドの方に重心がかかって持ちづらいというようなストレスがないというのもメリットの一つ。

ギア付きのペグが普及してきた今でも、ペグ本体の価格もあってか同グレードのウクレレでもストレートペグを搭載したものの方がギアペグ搭載のものより価格的には安い傾向にあります。

見た目は好みもあるとは思いますが、表から見てツマミが見えないのでスッキリする点も好まれたりします。

ストレートペグのデメリット

ストレートペグはギアがなく、弦の張力に対して働く力がツマミのトップにあるネジの締め付けだけなので、ネジが緩むとチューニングが狂いやすくなります。

適切にネジを締めてやれば大きく狂うようなことはなくなりますが、演奏時の振動もありどうしてもウクレレを使っているうちに徐々に緩んできますので、時々締めてやる必要があります。

ストレートタイプのペグが主流だった理由

もともとギアペグはギター用に作られたものがほとんどで、ウクレレに使うにはペグ本体が大きく重く、ヘッド側が重くなって重量バランスが大きく崩れ持ちづらくなってしまう難点がありました。

また、単純にヘッドが小さいのでギア付きのペグを取り付けるのに制約が多かったという面もあります。

ただ、近年ではギアペグも軽量化・小型化が進んでおり、そのお陰でギアペグを搭載したモデルも増えています。

ギアペグの特徴とメリット・デメリット

ウクレレギアペグ

ギアペグの場合、ギター同様横にツマミが飛び出ている。

前述の通り重さとサイズ上の制約によりストレートタイプのペグが主流だったウクレレ。

しかし、ペグの軽量化・小型化が進み、また最近のウクレレの流行による普及でギアペグを搭載したモデルも増えています。

外見的にはギターと同じく横にツマミが出っ張るタイプですね。

ウクレレの小さいヘッドに合わせてペグが小さく、軽量化のためギアがむき出しになったオープンギアタイプのペグが使われることがほとんどです。

ウクレレギアペグ裏面

少しでも重量を減らすためにペグにカバーをつけていないオープンギアタイプ仕様のペグ。

ギアペグのメリット

ギアが入っているためチューニング時にツマミを回す回数は増えますが、より細かく合わせやすいのがメリットですね。

また、弦の張力程度ではギアは回らないので弦のテンションに対して緩みにくく、チューニングが安定しやすいのもメリット

ストレートペグのようにネジを締めてやったりする必要がない分、特に初心者の方には扱いやすいです。

ギアペグのデメリット

ストレートタイプの物を搭載したウクレレよりもギアペグを搭載したものの方が相場的に若干高くなる傾向があり、デメリットの一つといえます。

後はやはり重さでしょうか。

しかしながら最近のウクレレに取り付けられているギア付きのペグはどんどん軽量化が進んでおり、ストレートタイプと比べても遜色がないものもあります。

まとめ

・ストレートタイプのペグは慣れれば素早くチューニングが出来る。

・ギアペグの方はギアを回す分ツマミを多く動かす必要があるが、より細かくチューニングが出来る。

・チューニングの安定性はギアペグの方に分がある。

・重さはストレートタイプの方が軽いものが多いが、ギアペグもどんどん軽量化されそれほど重さを感じることは少なくなっている。

選び方は結局好みにはなってしまいますが、自身がウクレレを買う際でもお客様にウクレレを勧める際にも、ペグはウクレレを選ぶ指標の一つです。

「 ギアが入っている方が扱いやすいけどルックスはストレートペグの方が好き 」という需要に応え見た目はストレートタイプで中にギアを内蔵したペグを搭載したモデルもあります。

これも頭の隅っこに入れておきましょう。