定番マイク SHURE SM58とSM57の特徴と特性の違い

2015年9月21日

永遠の定番マイクSM58とSM57の魅力と違い

ダイナミックマイクの定番-SHURE-SM58とSM57

定番ダイナミックマイク SHURE SM58とSM57

SM58、SM57といえばライブハウスのステージやスタジオでもよく見かけるダイナミックマイクの超定番です。

まずはSM58とSM57の違いをご覧いただきましょう。

SM58とSM57の特徴・構造的な違い

SM58とSM57の特徴を端的に言ってしまえば

・SM58はボーカル用マイク

・SM57は楽器用マイク

としての特性を持った設計がなされています。

SM58はボーカル用として、SM57はアンプから出た音や、ドラムセットや管楽器などの生楽器の音を拾うために使うことが多いですね。

これは基本として、ボーカルのみなさんや楽器店の店員志望のみなさんには必ず知っておいてほしい点。

実を言うとSM58もSM57もマイクの本体となるカートリッジ部分は同じものを使用しているのですが、グリル部分に違いがあります。

このグリル部分の違いだけで、特性・特徴の違いが出ているのです。

SM58の特徴と構造

SHURE-SM58

ボーカル用マイクとしての特性を持つSHURE SM58

SM58はクセが少なく、音が全体的にバランスよく出る印象。

構造的に言えば、球状のグリル内部にポップフィルターを内蔵している点がSM57との最大の違い

この球状グリル内のポップフィルターにより、ボーカル特有のノイズである破裂音を抑えることができます。

ポップフィルターによって音の輪郭が若干ぼやけますが、その分音が柔らかくなって耳につくクセがなくなります。

SM58は全体的にボーカル用として使うことを前提にした造りになっています。

SM57の特徴と構造

SHURE-SM57

楽器用マイクとしての特性を持つSHURE SM57

SM57は、SM58と違って破裂音を抑えるためのポップフィルターを搭載しておらず、グリルもシンプルな形状。

ポップフィルターがない分入ってきた音をそのまま素直に拾うのが特徴。

その上グリル上面から振動板であるダイヤフラムまでの距離が短いため、全体的にSM58よりも感度が高く、出力が高くなるのも特徴ですね。

結果的に音源との距離が近い&邪魔になるポップフィルターがないためです。

これらの構造的な特徴から、SM58に比べ音が硬めで前に出る印象があります。

まとめ

・SM58はボーカル用マイクとして、SM57は楽器用マイクとしての特性・特徴を持つ

・SM58とSM57はカートリッジ部分は同じで、グリル部分の構造の違いによって特徴が別れる

・SM58は破裂音を考慮したポップフィルター内蔵の球状グリルを持ち、クセがなく全体的にバランスの良いサウンド

・SM57はポップフィルターがなく平坦なグリルを持ち、全体的に感度・出力の高いダイナミックで硬質なサウンド

とは言っても、必ずしもSM57をボーカル用として使ってはいけないわけではありませんし、SM58をアンプやドラムにあててはいけないわけではありません。

SM57をボーカル用マイクとして使う場合もありますし、SM58をアンプやドラムなどの生の楽器にあてることもあり。

この辺りは音の好みによっても使い分ければOKですので、色々試してみると良いでしょう。