管楽器を海外へ持ち出す際の注意点・対策

大型の管楽器は手荷物として持ち込めない

飛行機で楽器を預けたら…

後ほど詳しくご紹介しますが、コチラは実際にトロンボーンを飛行機の預け荷物として預けた際に起こった運送事故の画像

管楽器の素材は木製か薄い金属かがほとんどなうえキイやスライドなど構造が複雑で非常にデリケート。

画像はかなりひどい例である程度はありますが、少しでも事故による破損の確立や被害を少しでも抑えたいもの。

今回は、国内外に関わらず管楽器を飛行機で運ぶ際の注意点や対策を解説します。

手荷物として客室へ持ち込むのがベスト!

一番の安全策は手荷物として持ち込んで自分で運ぶことです。

預け荷物は飛行機の貨物室で運ばれ、客室ほど外界からガッチリ保護されているわけではありません。

気温、湿度、気圧など客室の非ではないほど劣悪な環境なのです。

それだけでなく預け荷物の扱い方はかなり雑です。

飛行機に乗ったことがある方なら預けた荷物を受け取る際にベルトコンベアでどんな扱いを受けているかみているはず。

荷物が荷物の上に乗っかったりなんてこともザラなので、可能な限り手荷物として客室内に持ち込む方が無難です。

しかも預け荷物には基本的に何ら保証はなく、破損などがあっても補償されないのが基本。

だからスーツケースは頑丈さが売りにするわけです。(サムソナイトとか)

しかし、残念ながらサイズが大きいと客室には持ち込むことができません。

航空会社によって違いはありますが、三辺合計で115cmを超える場合は客室持ち込みはNGがほとんど。

(国内線で100席未満の旅客機の場合は100㎝未満の場合も)

また一辺の長さの規制もあったりと結構厳しい。

フルートやアルトサックス、トランペット程度の管楽器ならともかく、ユーフォニアムなど大型の管楽器はまず持ち込み規定を超えてしまいます。

また、楽器の形状や構造などによっては保安上の問題により手荷物として持ち込むことを拒否されることもあります。

サイズが大きいと持ち込めない…けども!

本来持ち込めないものを客室に持ち込む力技

コチラはサウジアラビアの王子様が鷹を客室へ持ち込んだ時の画像です。

そう、王子様は鷹の分も航空チケットを買うことで客室へ持ち込んだのです。

なんとも強引なやり方ですが、実は楽器でも特別料金を払い座席分のチケットを買う形で持ち込むことが可能です。

ただし、楽器を手荷物として客室へ持ち込むにしても預け荷物として預けるにしても、サイズによっては事前に予約が必要な場合があります。

預け荷物にもサイズ規定があり規定を超えた大きな楽器の場合は事前に申請が必要な場合が多いのです。

この辺りの規定は航空会社によっても異なりますが、持ち込むとか預けるとか以前の話。

最低でも3日前には相談し必要であれば予約しておきましょう。

どうしても預けなければいけない場合の注意点

経済的な理由など、どうしても客室へは持ち込めず預けなければいけない場合もあるかと思います。

どんなに気を付けていても破損や事故を完全に防ぐことは難しいのですが、それでも気をつけておけば事故・破損の確立を下げることができる対策方法を解説します。

ケースはハードケースで鍵がかかるものがベター

まず大前提としてなるべく頑丈なハードケースを用意しましょう。

手荷物ならともかく、ソフトケースなんてもっての他です。

中のクッションが厚く、楽器が動かないよう接地面が広いものがベストです。

もし隙間がある場合はクロスやタオルなど柔らかい布で埋めるのもありです。

また、楽器と同じような形をしているシェイプドケースは衝撃、破損に弱いので、もしあれば真四角のケースの方がよいでしょう。

ハードケースを使っていても…

シェイプドケースは無駄な部分を省くことで省スペース・軽量化を図っている分強度を犠牲にしています。

しかも形が複雑な分、どうしても脆い部分があるのです。

多少重くて使いづらくても、もし用意できるようであれば可能な限り頑丈なハードケースを用意することをオススメします。

不用意に開かないよう鍵をかける

預けた場合に限ったことではありませんが、衝撃がきっかけで留め具が外れケースが開き、楽器がポロリなんて事故もよくあります。

なのでケースは鍵がかかるものがベター。

基本的にほとんどの国では鍵をかけていてもOKとされています。

が、アメリカだけは911同時多発テロ以来航空貨物の検査体制もかなり強化されており、預け荷物にの鍵をかけてはいけません。

もし鍵をかけた荷物が保安検査にかかった場合、鍵を壊されます。

一応、保安検査官がマスターキーを持っているTSAロック規格であれば鍵をかけてもOKということになっています。

しかし残念ながらTSAロック付きの楽器ケースはそんなにありません。

渡米の際の管理人の一番のオススメは、管楽器ケースの鍵はかけずにTSAロックベルトを巻くことです。

留め具部分にTSAロックがついたベルトで、もともとはスーツケースが衝撃などで開かないようにするもの。

ですが、サイズや形状さえあえば楽器用のケースでも使用できます。

実はTSAロックでも保安検査官が鍵を持っていない場合など、鍵を壊される可能性はゼロではありません。

鍵と留め具は一体になっていることがほとんどなので、留め具ごと壊れてしまい帰りにも不安を残すことになりかねません。

かといって鍵をかけないとそれはそれで不安。

しかしTSAロックベルトであれば衝撃で開くような事故も防げますし、壊されてもベルトだけで済むのです。

TSAロックについてより詳しくは、下記の記事も併せてご覧ください。

 

ケースの上から段ボール

預ける場合、欲をいえばケースの上から段ボールで包んでやれればなおよし。

もともとの箱はないことがほとんどかと思いますが、楽器店によっては頼めばくれることも。

特に輸入されている海外ブランドやヤマハの段ボール箱はクッションなど衝撃対策もバッチリなので、もし楽器ケースとサイズが合うものが用意できるようであれば、ぜひ手に入れておきましょう。

キイやスライドなど、可動部を可能な限り固定する

木管楽器のキイや金管楽器の抜き差し管やスライドなど、可動部は可能な限り動かないように固定しましょう。

どんな状態で置かれるかわからず、多くの振動や衝撃に晒されタンポを傷めたりキイが曲がるなどの可能性があるため。

また、検査のために開けられた場合に持つのが素人なので、金管楽器の場合スライドや抜き差し管が落果してしまうことも。

フルートやサックスなど木管楽器のキイの場合はコルクを小さく切ったものを挟むとよいでしょう。

ショートケーキのような三角柱っぽい形に切るとちょうどいいところで止まるのでさし込みやすいです。

金管楽器のスライドの場合は固定できればなんでもいいのですが、ラッカー仕上げの楽器の場合はラッカーがゴムに反応して変質してしまう可能性があるので注意。

そういった場合は糸などで固定するか、ゴムと楽器の間に布を挟むとよいでしょう。

また、トランペットでは抜き差し管の落下防止のためのストッパーが販売されているので、こういったものを使うのもよいでしょう。

管楽器を飛行機で運ぶ際の注意点 まとめ

・別料金を払ってでも、可能な限り飛行機内に持ち込むのがベスト

・ケース自体のカギをかけるのもよいが、どちらかといえばTSAロックベルトがオススメ

・スライドやキイやなるべく固定しておく

管理人はこの記事を書こうと意を決したのは、Facebookでとある書き込みをみかけたため。

冒頭の潰れてしまった画像もコチラの書き込みより拝借しています。

(投稿者様から了承は得ております)

どうみてもただ落としたくらいでなるような破損には見えません。

しかし、ここまでのことがあっても航空会社からは一切の補償はありません。

一応抗議はされているようですがやはりなんとも難しいようです。

万一のために楽器に保険(動産保険)をかけておくのも一つの手。

しかしながら、どんなに破損個所の修理やパーツの交換を行ったところで完全に元に戻ることはありません。

どんなに対策をしていても避けられない事故もあるとはいえ、大切な楽器を守るためにもできうる限りの対策を行っておきたいものです。

 

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