【マル秘!】音楽業界の業界用語

2015年2月7日

楽器業界の業界用語

ザ・業界用語

タイトル : 業界人、朝の後悔

ところでみなさん、どこかでツェーマンとかデーセンだとかゲーマンゲーセンだとか言う言葉を耳にしたことはないでしょうか。

ザギンでチャンネーとシースーでゲージュウも使っちまったよアハハハハ 」 みたいな。

いかにも業界人っぽい恰好をしたテレビマンとかが言っているようなイメージがありますよね。

が、実はこれ、元々は楽器業界の業界用語で、とあるものを表す隠語として使われているんです。

楽器業界の業界用語

まずこちらの表をご覧ください。

ファ
英語表記CDEFGAB
英語読みシーディーイーエフジーエービー
ドイツ語表記CDEFGAH
ドイツ語読みツェーデーイーエフゲーアーハー

 

これは以前音程の名前について解説した時にも出てきた表です。

中でもドイツ語読みが大事。

なにこれわけわからん、という方は、下記リンクから前々回の記事をお読みになっておいた方が幸せになれるかもしれません。

 

平たく言えば、このツェーとかゲーとかが、ドレミファソラシを表しているわけです。

例えば、ツェーはCを指し、ドを意味します。

ゲーはGを指し、ソを意味します。

つまりは、ツェーマンというのはド万、ゲーマンゲーセンというのはソ万ソ千を意味しているということなのです。

嘘です。

数字を表す隠語って言いながらなんですかソ万ソ千って。わけわかりません。

本当は数字の隠語なんです!

実はこれらドイツ読みは、楽器業界では数字を表す隠語として使われています。(今度は本当ですよ)

表をご覧いただきましょう。

表記CDEFGAB(H)OcN(9)
読み方ツェーデーイーエフゲーアーハーオクナイン
意味123456789

 

このように、CからBまでがそれぞれ1~7までの数字を表しています

7を超えた数字はあまり使われないのですが、8がオク9がナイン

9はそのまんまのようでナインス(9th)の略。

略さずにナインスと言う人もいますね。

一応すべて音に関わる名前になっています。

隠語の表記

そもそもこの隠語は表記して使うことはあまりないのですが、ツェーマンであればC万、デーセンであればD千、といった具合で表記するのが一般的。

7はドイツ表記のHと英語表記のBがあり、どちらを使うかは人やお店によったりもします。

また、8を表すOc、9を表すNもお店や人によって書き方が違ったりします。

意味が分かる人にだけ通じればいい、といった感じなので、この辺りは柔軟に読み取りましょう。

例文

ツェーマン(C万)は1万、デーセン(D千)は2千、ゲーマンゲーセン(G万G千)であれば5万5千といった具合。

最初の例文(ザギンでチャンネーとシースーでゲージュー)ですと、

銀座で姉ちゃんと寿司で50、ってことです。

いくら銀座で姉ちゃんと寿司でも50万もいくもんなのでしょうか。

お店によっては行くのかな。管理人も一度でいいからそんなおいしいお寿司が食べたいなぁ。

誰か今度おごってください。

まとめ

由来からして完全に音楽用語ですし、時々楽器業界以外の業界の人が使っているのが何故なのか不思議でなりません。

恐らく楽器業界の人たちが使っていたのがアーティストに伝わり、アーティストからテレビマンに伝わって行ったのでしょう。

ともかく、本当に限られた業界でしか使われません。

ご紹介しておきながらなんですが、楽器の販売や卸しなどに携わるのでもなければ全く憶える必要のない業界用語です。

こんなの憶えて脳の領域使うよりも、(音階って意味での)スケールの一つでも憶えた方が、きっと幸せになれますよ。

楽器業界に就職する気のない方はわざわざ憶える必要はありません。

(こんなところで書いておいてなんですが、あまり広まり過ぎると隠語としての意味がなくなってしまいます。内緒ですよ)

が、楽器業界では同僚と話す時とか、メーカーや問屋の担当者と話す時など、結構頻繁に使われています。

楽器店で働きたいと言う方は、「 こういうものもあるんだ 」程度には頭に留めておいておくといいでしょう。