ギター、ベース用ピック素材の種類と違い、特徴まとめ

ギターピックと指板と弦_イメージ

ギター、ベース用ピックの種類と特徴、まとめちゃいました!

普段厚みでピックを選んでいる方が多いかと思いますが、素材によってもサウンドやアタック感、弦に当たった時のタッチ感もかなり変わります。

今回はピックによく使われる素材の特徴やサウンド、アタック感、タッチ感についてまとめました。

数が多いので、下記目次もうまくご利用ください。

プラスチック、樹脂系素材

セルロイド(セルロース)

ピックの素材・セルロイド

ピックの超定番素材 セルロイド。

セルロイドはピックに使われている樹脂系素材の中では最も古く、ピックとしては超定番の素材です。

その歴史はなんと19世紀までさかのぼり、アメリカで1871年に商標登録されています。

ギター、ベース業界でも1960年代頃まではほぼほぼセルロイドが主流でした。

FENDERの351、346モデルなどが代表的ですが、とにかく種類はたくさんあります。

耐摩耗性は高くないため削れやすいデメリットがあります。

しかし特にクセがなく扱いやすい素材なので、初心者にもオススメ

まずセルロイドを使ってみて、その感想を基準にいろいろな素材を試してみると良いでしょう。

ナイロン

ピックの素材・ナイロン

定番のピック素材、ナイロン。

ナイロンピックの最大の特徴はその柔らかさにあります。

かなりしなりやすく弦当たりの感触も滑らか。アタック感も柔らかなので音もマイルドになります。

ハイとアタック音が出にくいので、ピックノイズが気になる方はナイロンピックを試してみると良いでしょう。

深く歪ませてぶわぶわローを出したい時にもオススメです。

JAZZIIIのようにしなりにくく分厚いピックもあり、ロックやメタルなんかにも使えます。

水分によって硬度が若干上がる性質があり、長時間使うと手の汗や水分で弾き心地が少し変わるのも特徴。

ピックとしては非常に昔から使われている素材で、意外と商品バリエーションも多い素材でもあります。

ナイロンの定番ピックとしてはHERCO(画像左)やJAZZIII(画像右)が挙げられます。

ポリカーボネート

ピックの素材・ポリカーボネート

透明度の高い外観が魅力的なポリカーボネート。

ポリカーボネートは有機ガラスの一種の樹脂素材で、メタカーボネートの親戚。

アクリルほどではないにしても高い透明度を誇り、デザイン性の高いピックを作りやすい特徴があります。

アタック感のハッキリしたシャープなサウンドになります。

ピックスクラッチもキレイに出るのでキュ~ってやりたい方にもオススメです。

ハイ目立ちなサウンドになるので、あまり深く歪ませる時は向かない印象。

しかしクセはすくないので全体的に使いやすいピック素材といえるでしょう。

画像のJimDunlop社製 Gelsシリーズがポリカーボネートピックの中では代表的。

メタカーボネート

ピックの素材・メタカーボネート

ポリカーボネートの親戚、メタカーボネート。

メタカーボネートはポリカーボネートの親戚の素材です。

ポリカーボネート同様見た目がキレイでデザイン性が高く、オリジナルピックにもよく使われます。

樹脂系素材の中でも比較的硬質な傾向があり、トレブルの立ったハイ寄りの心地よいサウンドに仕上がります。

クセも少ないので扱いやすいピック素材の一つです。

ウルテム

ピックの素材・ウルテム

爪に近いことで好評のウルテムピック。

感触が爪やべっ甲に近い 」と売りだされたピックで、ピック素材としては割と近年使われ始めました。

見かけるようになったのは大体2000年代の後半~2010年台初め頃でしょうか。

透明度の高い外観が特徴的です。

確かにいろいろなピック素材と比べると、比較的人の爪に近いような感触はあります。

弦当たりとサウンドは軽快でドライな印象。

ちなみに初めてウルテムをピック素材として商品化したのはCLAYTON(クレイトン社)です。

仕上げがツルツルの艶有りピックとサラサラのマット仕上げのピックがあり、持ったこれによっても感触が大分変わります。

さらさらマットなのはCLAYTONのピック、ツルグル艶有りではFERNANDESのピックが代表的。

PPS

ピックの素材・PPS

軽やかなタッチとアタック感が特徴的なPPS。

PPSは軽やかな弦当たりとアタック感触が特徴的な素材です。

落とすとカラーンと軽やかな小気味よい音がします。

ピック程度で重さの差なんて出る?と思うかもしれませんが、使ってみればその軽やかな感触がお分かりいただけるかと思います。

硬質でしなりにくい特徴を持ち、軽さと相まって振りの早いカッティングプレイに非常に向いています

シェクターやFERNANDESが代表的。ウルテムと並んで、ピックの中では割と最近使われ出した素材です。

アクリル

アクリルピックには分厚いものも多く、中には厚みが1cmを超えるようなピックもあります。

アクリル自体がもともと水族館の水槽なんかに使われるような素材で非常に高い透明度が特徴。

そのため極厚なピックでもガラスのようなクリアさを保ったキレイなピックに仕上がります。

(クリア色のピックだと落とした時になかなk見つけられないほど。)

アタック感が非常に強く、硬くしなりにくい性質に加え分厚さも手伝って非常に音量が出やすい特徴を持つピック素材です。

本格的にアクリルをピックとして商品化したV-Picksが代表的といえるでしょう。

種類もかなりたくさん出しているので、演奏性やサウンド、好みの方さを選びやすいのも特徴。

ただ価格が高く、安いものでも500円くらいはします。

PVCポリ塩化ビニール

PVC塩化ビニール樹脂ピック

ありそうで見かけない塩ビピック。

普段の生活でもよく見かける、PVC塩化ビニール(通称塩ビ)プラスチックです。

添加する素材によって硬度、柔軟性を大きく変えられる特徴があります。

そのため同じ厚みでもピックやメーカーによって弦当たりやしなり、アタック感など使用感が大きく変わります。

が、全体的には弦当たりに粘りがありアタック感が弱めな特徴があります。

実のところ現在市販のピックでPVC素材のものあまり見かけません。

が、色がキレイで印刷を乗せやすい特徴があり、オリジナルピック用の素材としては重宝されている模様。

ポリアセタール系(デルリン、ジュラコンなど)

デルリン(左)とジュラコン(右)

名称は異なりますが、デルリンジュラコンポリアセタール系の素材です。

デルリンはバリスティックナイロンで有名なデュポン社の商品名で、ジュラコンはポリプラスチック社の商品名。

セラニーズ社製のセルコンなんてものもあります。

全体的に耐摩耗性に優れており、弾きこんでも削れにくい特徴があります。

バランスがよく、どんなジャンルにもよく合うサウンドに仕上がります。

ツルツルの艶有りに仕上げた場合、弦当たりが滑らかになりますが、滑りやすいため素早りカッティングプレイには向きません。

Jim Dunlop社のTORTEXも実はデルリンを使った素材ですので、下記TORTEXの項もあわせてご覧ください。

TORTEX(トーテックス)

ピックの素材・TORTEX(トーテックス)

カメさんピックでお馴染みのTORTEX(トーテックス)

TORTEXはJimDunlopがデルリンを使って開発したピック素材。

カラフルなカメさんでお馴染みですね。

ポリアセタール、デルリンと同じくローからミドル、ハイまで全てバランスがよく出るピックに仕上がります。

マットなつや消し仕上げで若干ジャリっとしたアタック感があります。

持った時のサラサラとした感触も特徴的。

ちなみに画像左のTORTEX FREXは通常のTORTEX Standardにナイロンを少し混ぜ、柔らかさとマイルドさをプラスしたモデルです。

管理人が一番好きピック素材はつや消し版のTORTEXだったりします。

天然素材

象牙(アイボリー)

象牙(アイボリー調)ピック

今ではレアな象牙。

アイボリー色と縦に走る目が特徴的な本物の象牙を使ったピックです。

そもそもアイボリー=象牙色という意味なので象牙がアイボリー色なのは当たり前ですね。

(ちなみに、画像はアイボリー柄の偽象牙ピックです。)

象牙自体がワシントン条約の付属書Iによって保護されており、もう新しく日本に輸入することができない素材。

なのでレアで高価です。安くてもティアドロップサイズで700円~1,000円はします。

象牙にも木目のような筋があり、結構硬い素材のため目に沿って割れてしまうことも。

割れ防止のため目が縦に走るように造られてはいますが、割れる可能性の高い素材であることは理解しておきましょう。

硬いのに弦当たりは非常になめらかで、弾き心地は樹脂製のピックとは一線を画します。

ローからミドルがよく出るのでサウンドとしてはクセが少なく、特にアコギやエレキギターでよくあいます。

本鼈甲(べっ甲)

本鼈甲のピック

象牙同様ワシントン条約で保護されているレア素材べっ甲。

本鼈甲、いわゆるべっ甲はタイマイと呼ばれるウミカメの甲羅を加工して作る天然素材

古くからさまざまな用途に使用され、高級な眼鏡のフレームなどにも使われています。

べっ甲柄のピックでは出せない透明感と高級感のあるツヤが魅力的です。

適度なしなやかさと硬さを併せ持ち、軽くて弦当たりなめらかなピックとしてはまさに完璧な素材です。

特に中音域に特徴があり粘り気のあるようなサウンドに仕上がり、フォークサウンドからロックギターまで広く対応可能です。

また、べっ甲は長い年月をかけ熱によって変形する性質をもっています。

そのためピックで使っていると徐々にギタリスト・ベーシスト本人の指の形に馴染んでいく特徴があります。

これも多くのギタリストに愛される特徴の一つ。

ただし、タイマイ、ウミガメがワシントンで保護されているため、もう新しく日本に入ってくることはありません。

保護より前に輸入された材料でしか新しく作れないためレアで、高価です。

木製ピック

木製ピック(ローズウッド)

天然素材の中では手に入りやすい木製ピック(ローズウッド)

木製のピックは象牙やべっ甲に比べ比較的手に入れやすい天然素材といえるでしょう。

普通の樹脂製ピックよりはお高めですが、それでも200円~300円程度で手に入れることができます。

木製ピックはしなりが少なく割れやすい特徴があるため、かなり厚めのピックが多め。

ローズウッドやエボニーなどいろいろな種類の木材が使われます。

木材によりますが全体的に樹脂製ピックより耐摩耗性が高い特徴があります。

硬いながら柔らかさのある独特な弦当たりとサウンドが特徴的です。

金属ピック

ステンレスピックと10セント硬貨(1ダイム)

ステンレスピックと10セント硬貨(1ダイム)

あまり一般的とは言えませんが、ステンレスで作られる金属製ピックもあります。

金属製ピックはとにかく硬質でジャリっとしたアタック感の強いメタリックなサウンドが特徴

全体的にハイ気味の音に仕上がります。

金属にもよりますが、ステンレスなんかだとアタック感というよりガリっと弦を削るような感触です。

全体的にはクセが強いので特に初心者にはあまりオススメできません

柔らかいアルミを除いては耐摩耗性も高く、どちらかというと弦の方がダメージが大きいです。

金属ピックをつかったからってすぐすぐ弦が切れるようなことはありませんが、非金属素材のピックよりは確実に弦にダメージを蓄積させます。

ある意味、小銭・コインも金属製ピックの一種といえるでしょう。

伝説のバンド クイーンのギタリスト ブライアン・メイはオーストラリアの5セント硬貨やイギリスの6ペンス硬貨を愛用。

木製ピック同様200円~300円程度のものが多く樹脂系ピックに比べれば若干お高め。

ある意味、6ペンスや5セント硬貨はピックとしては非常に安価なものといえます。

日本の小銭では1円玉がアルミなので削ったりして形を整えて使いやすいでしょう。

が、日本では硬貨を破壊するのは法律違反です。

加工せずとも弾き込んで削れただけでも罪に問われる可能性もあるのでオススメしません。

ギター用、ベース用ではないけれど…

ゴム

ゴムピック

意外とギターやベースでも使えるウクレレ用のゴムピック。

ゴムは本来ウクレレ用として出ているものがほとんどで、エレキギター、アコギ、ベース用ピックに使われることは少ない素材です。

しかし使えないわけでは無いので好みで試してみると良いでしょう。

ギターやベースで使った時には指弾き、それも爪ではなく指の腹で弦を弾いた時のようなまろやかなサウンドが特徴

” ひく ” ではなく ” はじく ” って感触で、アタック感のほぼない音に仕上がります。

ベースで指引きっぽい音を出したいけど指弾きはできない…って方にオススメです。

実はウルテムで有名なCLAYTON社がギター・ベース用ゴムピックPHAT-TONEを出しています。

ゴムピックはその柔らかさからかなり分厚いものです。

が、PHAT-TONEは通常のギター・ベース用ピックと同じような形と厚みに仕上げるため、普通のピックを硬質ゴムで挟んだような構造になっています。

ゴムピックを使ってみたい方はPHAT-TONEとウクレレ用のゴムピックの両方を試してみると良いでしょう。

皮(革)、フェルト

ウクレレ用の革とフェルトのピック

皮ピックとフェルトピックじゃギター・ベースはちょっと厳しい…?

これまたウクレレ用のピックでお馴染みの皮(革)やフェルトピック。

どちらもピックとしてはかなり柔らかくアタック感はほぼ皆無。

正直、これでエレキギターやベースを弾くのはかなり無理がある気が。特にベースは。

ナイロン弦のクラシックギターであれば多少は弾けるかもしれませんが…

うーん。

いや、何事も常識にとらわれずチャレンジすることが大事。案外面白い音が出るかも…?

ギター、ベース用ピック素材の種類と特徴まとめ

同じ素材のピックでも厚みや形はもちろん、仕上げ方によっても弾き心地やサウンド、特にアタック感にかなり違いがでます。

ピック自体は消耗品ですし樹脂系の素材であれば基本的に50円~100円と割と安価。(大量に買うとバカになりませんけど)

いろいろ試してみて、自分にピッタリなピックを見つけましょう。

なお、今回の記事はりっとー・ミュージックさんの『 自分にぴったりなピックが見つかる本 』をかなり参考にして書きました。

素材別だけでなく市販されているピック商品ごとの特徴やサウンドなんかもかなり詳しく書かれているので、興味のある方はぜひ。

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