【銀 / 白銅 / 洋銀】フルートに使われる素材(1/2)

フルートに一般的に使われる素材の特徴

ここ何回かはフルートのキイの仕様やらEメカやら何やらについて解説してきましたが、今回からフルートに使われる素材についてのお話をしようと思います。

さすがに一度に全てとなるとかなり長くなってしまいそうなので2回に分けて、今回はフルートによく使われる銀と白銅、洋銀のそれぞれの特徴や違いについて解説しましょう。

銀製のフルートは白銅製や洋銀製に比べ価格は高くなりますが、アマチュアからプロまで広く使われている、フルートに使われる色々な材質のなかでも最も一般的な素材です。

銀のフルートの場合、一般的にはいわゆるスターリングシルバー925が使用されています。

スターリングシルバーとは銀の割合が92.5%の銀の合金のこと。

純銀は柔らかすぎるため加工が難しく、形状が安定しないため銅を主体とした割金を7.5%混ぜてスターリングシルバーにしているのです。

ただし、国産の古いフルートでは銀の割合が90%程度のものもあったり、近年ではスターリングシルバーよりも純度の高い銀製のフルートも増えてきています。

入門用として白銅・洋銀製や、頭部管やリッププレートなど一部銀製のフルートを使い、ゆくゆくは総銀製のフルートに持ち替える購入パターンが一般的です。

総銀製フルートの音色と吹奏感

他の材質との大きな違いとなる特徴は、が柔らかく丸みがあり、変化をつけやすく表情豊かな音色に仕上がる点。

白銅・洋銀に比べれば吹奏感は重くなりますが、金やプラチナ程ではなく、バランスが取れていて実用的といえるでしょう。

総銀製フルートの手入れ・取扱い

銀は変色しやすい素材です。純度や割金の成分にもよりますが、放っておくと段々と黄ばんできます。

実はこれはいわゆるサビではなく、銀が空気意中の硫化ガスと反応して硫化し、硫化銀の被膜を作った状態。

硫化が進むと、最終的には黒ずんでしまいます。

キレイに保ちたいと言う場合はこまめに磨いてやるしかありません。

硫化がひどくない内は市販のシルバークロスでもある程度キレイな状態を保つことができます。

硫化した後の個性的な外観を好み、磨いたりはせず硫化を楽しんでいる方もいらっしゃいます。

(硫化銀の方が硫化していない銀よりも若干硬いためレスポンスが早いらしく、あえて磨かないかたもいらっしゃるとか)

店員を目指すみなさん、お客様から預かったフルートを磨きたくなる親切心はわかりますが、そういうこだわりのある方もいらっしゃるので注意が必要です。

なお、銀の指輪をお持ちの方はご存知かも知れませんが、温泉成分につけると急激な硫化が進み紫っぽい色になります。

さすがにフルートを温泉に漬ける方はいらっしゃらないとは思いますが、卵や車の排気ガスなど、銀の硫化が進む要因は日常生活にあふれています。

楽器をキレイに保ちたい方は注意が必要です。

白銅

銅とニッケルを混ぜた合金で、響きやすい金属です。

なによりまず安価なことが特徴で、エントリークラスのフルートの管体の素材として使われることが多いです。

汗などに反応して錆びやすく、白銅そのままでは使っている内に表面がザラザラな感触になってしまうため、サビに強い銀メッキをかけるのが一般的。

そのため外観は銀製のフルートとほぼ同じに仕上がりになります。

管体が白銅 / 洋銀のキイのコンビネーションでよく使用されます。

白銅の音色・吹奏感

銀のような深みはありませんが、明るくレスポンスの良い素直な音色です。

抵抗感が少なく弱い息でも鳴りやすいため、初心者にはうってつけと言えるでしょう。

白銅フルートの取り扱い

銀メッキのため、銀と同じく表面が黒ずんできますので、こまめに拭き、磨くなどのケアが必要です。

ただし、銀メッキがはげて地金がむき出しになってしまう危険があるので、あまり強く磨くことは避けた方が良いでしょう。

洋銀

銅とニッケル、つまり白銅に亜鉛を加えた合金。

性質としては白銅と似た傾向があります。

白銅同様錆びやすいため、銀メッキをかけるのが一般的です。

そしてこれまた白銅同様コストが安価なので各社のエントリークラスのフルートの管体やキイによく使用されています。

ヤマハのエントリーモデルなど、白銅の管体&洋銀のキイの組み合わせもよく見かけます。

が、安いからと言って音が悪いわけではありません。

例えば、フルートの巨匠マルセル・モイーズ氏は生涯洋銀のフルートを愛用していたのは有名な話。

洋銀は価格が安く拭きやすいので初心者向けではありますが、音質や吹奏感はあくまでも本人の好み次第ということは忘れてはいけません。

洋銀の音色と吹奏感

音質としては全体のバランスがよく、明るくレスポンスの良い音色。

全体的に白銅と似た傾向です。

洋銀フルートの取り扱い

白銅と同様、表面に銀メッキをかけられるのが一般的。

ケアしないと黒ずんでしまいます。

まとめ

今回はフルートによく使われる素材である 銀 / 白銅 / 洋銀について解説しました。

実はそれ程見かけるものではありませんが、フルートには他にも木製のものやプラチナ製、ゴールド製のものがあります。

次回はフルートに使われる素材 Part2として、これらの素材について解説します。

 

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